例えば、今人気商品になっていますが、服の端材を使ってネックレスを作っています。他にもハートのバッジにしてみたり、パッチワークを作ったり、マフラーにしたり。革だったら鞄の一部にする。また生き返りますよね。それからやっぱり、新しいことをやりたいっていう、職人さんの気持ちもありますから。次はもっと難しいことをやってみようという挑戦でもあるのです。
職人さんとの二人三脚
―いつも同じ職人さんが作るのですか?
父も晃務も長年に渡り、国内トップクラスのところで作っていただいてます。この間も研修でスタッフを連れて工場に行ったのですが、やはり徹底しています。ミシンが、バーっと並んでいて、向こうでハンドルを作っている人がいれば、こちらではパターンに沿ってカッティングしている人もいる。一番すごいのは、どの職人さんも、(どの工程を担当していても)皆同じ作業が出来ることです。自分の担当部分をやって次の工程に渡して終了ではなく、検品もやります。鞄何千個を問題がないかどうかを見ていく。この前見に行った時は、何十人もの職人さんが検品作業していました。
―その工場は、どちらにあるのですか?
兵庫県です。当社は、鞄の生産は全て国内で行っているので、修理対応も受け付けています。キーチェーンがデニムの部分にあたって破けてくるとか、擦れてきたからこうしてほしいというのも全部受けています。ハードに使っているお客さんが、『買い替えるよりかはこれを使いたいから』と修理に出すお客さんは結構多いです。そこはやっぱりメイドインジャパンのいいところです。工場さんの顔が見えるというか。
海外のポストマン文化を研究したショルダーベルト

ポストマンのメールバッグを参考にしつつ、ベルト穴はハートや星型に
―ショルダーベルトが革製というのが良いですね。 ショルダーベルトの穴には、こうやってハートや星なんかが隠れていたりする。これは何かというと、これは当社のロゴにもなっているのですが、LOVE & PEACEっていう思いが根底にありまして、鞄で表現したものなのです。また、ポストマンのメールバッグのショルダーについても、すごく勉強しました。金具や革の部分も、アメリカのポストマン文化も調べたし、ヨーロッパもリサーチに行きました。シンプルに見えるのですが、ただ作った、ということではなくて、計算してこの形になりました。
ファスナーに宿るファミリーヒストリー

オリジナルで製造された、ファスナーの引手。
―ファスナーにも星がありますね。
このファスナーにもKICHIZOらしさを表現しています。実は、祖父はYKKの歴史にも関係しています。
>ポータークラシック 2WAY トートバッグ KICHIZO by Porter Classic 001-00004 ¥43,200 (税込)
>KICHIZO by Porter Classic[キチゾウ バイ ポータークラシック]ブランド紹介